南米ボリビアのオルロ(Oruro)で先週末、壮観なグルメイベントが開かれた。料理人たちが市内の「8月6日大通り」(avenida 6 de Agosto)に長テーブルをずらりと並べ、地元の伝統料理「チャルケカン」(charquekán)を長さ260メートルにわたって完成させ、昨年の251メートルの記録を塗り替えたのだ。

画像出典:La Patria(La Patria)
オルロの地元紙『La Patria』によると、今回は第3回「世界一長いオルロのチャルケカン祭り」。2024年に始まったイベントで、第1回と第2回ではそれぞれ250メートル、251メートルのチャルケカンを作り、今年は260メートルまで伸ばした。なお「世界一長い」は主催者がつけたイベント名で、報道ではギネス世界記録などの機関による認定には触れられていない。
チャルケカンってどんな料理?
チャルケカンはオルロを代表する料理のひとつ。主役は「チャルケ」(charque)、先住民のアイマラ語で「ch’arkhi」と呼ばれる、肉を脱水・乾燥させた干し肉だ。地元のレシピではリャマ(llama)の干し肉を使い、今年のイベントでもリャマ肉版が作られた。ボリビア紙『Los Tiempos』に掲載されたレシピによると、干し肉を水に浸して柔らかく煮てから、たたいて細く裂き、カリッと揚げる。最後に皮付きのゆでジャガイモ、トウモロコシ(モテ、mote)、ゆで卵を添え、ロコト唐辛子とトマトで作る辛いソース「ジャフア」(llajwa)を合わせる。
この料理の由来には諸説ある。『Los Tiempos』によると関連文献は少ないが、ウル族(Urus)のコミュニティが起源で、その後オルロの鉱山で広まったとする資料もある。過酷な仕事を終え、疲れた体を引きずって坑道から出てきた鉱山労働者が、まずリャマの干し肉とトウモロコシを食べた。そこに地元産の皮付きジャガイモとチーズが加わり、最後にゆで卵がのって、今日のチャルケカンになったという。
長さを競うだけじゃない
今年のイベントは9月29日に開幕し、数日にわたって文化・グルメのイベントが行われた。メインイベント当日は朝から大通り沿いに長テーブルが並べられ、ボリビア各地から集まった料理人、調理学校の学生、関係機関、飲食業者が一緒に調理に取り組んだ。イベントを推進してきた料理人のマルコ・アントニオ・ロメロ・フローレス氏は「第3回で、私たちは以前の251メートルの記録を超え、260メートルになった」と喜んだ。
主催者によると、長さを競う以上に大切なのは、生産者、料理人、学生、飲食業者をつなぎ、地元の食材を広め、食をオルロの文化的アイデンティティの一部にすること。オルロをグルメ旅行の目的地として売り込みたい考えもある。オルロ県のエウヘニオ・ワリカリョ知事代行も今年8月のイベント発表会で「リャマ肉のチャルケカンを語ることは、オルロを語ることだ」と述べ、チャルケカンをオルロ発祥の料理として正式に認定する県法・国法の制定を進める考えを示した。
出典:La Patria(2026/10/4)、La Patria(2026/9/29)、Nómada News(2026/8/26)、Los Tiempos(2018/8/6)
