街の水路に迷い込んだ1匹のサメが、なんと韓国で今いちばんの「インフルエンサー」になった! 9月18日以降、釜山の北港親水公園の人工水路にサメが入り込んで出られなくなっているのが見つかり、なかなか立ち去らないまま、10月7日でまる20日が経過した。市民がつけた名前は「プカンイ」(부캉이)。100万人以上が見物に押し寄せただけでなく、釜山市から名誉広報大使にまで任命された。

画像出典:Korea JoongAng Daily(釜山広域市提供)
2度の「お見送り」は失敗、網を越えて自力で戻ってくる
「プカンイ」という名前は、韓国語の「北港」(プクハン)の発音に、韓国で愛称をつけるときによく使う語尾「-イ」を組み合わせたもの。日本語でいえば「北港ちゃん」といったところだ。ブルームバーグによると、このサメは体長約3メートルで、専門家は「黒いサメ」の通称を持つメジロザメの仲間のドタブカ(英名dusky shark)とみている。
釜山市と国立水産科学院は9月29日、船とポンプを使って水流で外海へ誘導しようとしたが失敗。10月2日には大きな漁網を張って2度目の救出を試みた。ところが聯合ニュースによると、3日に満潮で水位が上がると、プカンイは網を越えてまた水路に戻ってきてしまった。救助チームは同日午後に網を撤去し、当面は手を出さず、自分で海への道を見つけるのを待つことにした。
10月7日、国立水産科学院はプカンイの吻(鼻先)付近に擦り傷があるのを確認した。東亜日報によると、原因ははっきりしないものの、夜間に市民が強い光を当てていたことや、水路の深さが3〜4メートルしかないことを考えると、光に驚いて急に向きを変えた際に構造物や水底にぶつけた可能性があるという。幸い今のところ泳ぎ方に異常は見られず、研究機関は細菌感染がないか観察を続ける。
100万人が見物、商標まで争奪戦に
プカンイが現れる前、北港親水公園の来園者は1日平均約2,000人だったが、秋夕(チュソク)の連休中には1日14万人に達した日もあった。釜山市の集計では、10月5日夕方までに累計来場者は101万5,800人に。ブルームバーグによると、サメが現れた週は公園近くのコンビニCUの売上が月初より76.7%増え、サメ関連の商品も売れ行きが好調で、アイスバー「Jaws Bar」は全国の販売数が26.5%増加したという。
釜山市はまず公式Instagramで投票を実施し、約8,000人余りが参加して91%が賛成したことを受け、9月29日にプカンイを名誉広報大使に正式任命した。人気が出れば面倒も増える。釜山日報によると、9月21日以降、個人による「プカンイ」名義の商標出願がすでに5件あり、キーホルダー、衣類、ぬいぐるみなど約40種類の商品が対象になっている。釜山市のチョン・ジェス(전재수)市長は、この名前は市民がみんなでつくったもので特定の個人が独占すべきではないとして、市としても10月中に商標を出願する計画を明らかにした。
出典:聯合ニュース(2026/10/5)、東亜日報(2026/10/7)、釜山日報(2026/10/2)、Korea JoongAng Daily(2026/9/29)、The Star/Bloomberg(2026/10/7)
