色とりどりのフリルスカート、ぴたりとそろったハイキック、そしてあちこちから上がる歓声……。フランス・ボルドーの名所「水鏡」(ミロワール・ドー、Miroir d’eau)が9月30日、巨大な野外ステージに変わった。ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏のキャバレー9軒とダンススクール4校から集まった168人のダンサーが、「世界最大規模のフレンチカンカン」(French cancan)に挑戦し、大勢の見物客を集めた。

画像出典:FAB ボルドー・メトロポール国際芸術祭(Festival International des Arts de Bordeaux Métropole)
執行官が人数を確認、映像はギネス世界記録の審査へ
このイベントは第11回ボルドー・メトロポール国際芸術祭(FAB)のプログラムのひとつ。フィガロ紙によると、現場では司法執行官が立ち会い、参加人数がちょうど168人であることを確認した。認証済みの映像はギネス世界記録に申請される。ダンサーたちはガロンヌ川のほとりで約3分間キックを続け、主催者によると当日は8,000人近い観客が詰めかけ、その多くが子ども連れの家族だったという。
参加したキャバレーには、ボルドーの「L’Ange Bleu」や「Le Grain de Folie」などのほか、ブリーヴ=ラ=ガイヤルド(Brive-la-Gaillarde)の国立キャバレー学校の生徒も含まれる。FABのディレクター、シルヴィ・ヴィオラン氏は、この挑戦を引き受けた条件は、カンカンを「キャバレーの外へ、薄暗いホールの外へ」連れ出し、この象徴的な公共空間で披露することだったと語っている。
出演したボルドーのキャバレー「L’Ange Bleu」が、公式YouTubeチャンネルで当日の映像を公開している。
動画出典:L’ANGE BLEU/YouTube
カンカンを文化遺産に ただし記録成立はまだ不透明
この巨大カンカンは、フランス文化省の「キャバレー・シーズン」(9月18日〜12月18日)の目玉企画のひとつでもあり、全国約200軒のキャバレーをPRするのが狙いだ。文化省でキャバレー部門を担当するローラン・ヴィノジェ氏は、カンカンはキャバレーの看板であり、フランスの象徴でもあると述べ、まずはフランスの国家無形文化遺産目録への登録を目指し、来年4月に申請書類を提出、その後ユネスコの認定も目指したいとしている。
とはいえ、この「世界記録」が成立するかどうかはまだわからない。地元メディアのAquitaine Onlineは、ギネス世界記録に現在登録されている「最大規模のカンカン」は、2009年に英国グラスゴーで達成された1,503人だと指摘しており、ボルドーの今回の挑戦の正確な種目や認定基準はまだはっきりしていない。もっとも、参加したダンサーにとって結果はそれほど重要ではないようだ。あるダンサーはフィガロ紙に、この企画に参加できて「本当に幸運だったし、すごく楽しかった」と話している。
