ポケモンのピカチュウが、今度は本当に「宙を舞った」! 欧州宇宙機関(ESA)は10月6日、約2分の動画を公開した。ESAのフランス人宇宙飛行士ソフィー・アドノ(Sophie Adenot)さんがガイド役となり、「宇宙飛行士ピカチュウ」のぬいぐるみと一緒に国際宇宙ステーション(ISS)内をふわふわ漂いながら、宇宙飛行士がふだん暮らし、働いている空間を案内する内容だ。

再生水を見学し、冷凍庫をのぞき、最後はお昼寝へ
日本のニュースサイトSoraNews24によると、動画ではアドノさんがナレーションを務めながら、ピカチュウにISSのノード1とノード2を案内する。ピカチュウはまず再生飲料水の給水設備を見学。アドノさんは、ISSで使う水の98%はリサイクルされたもので、宇宙飛行士の尿まで再利用していると説明する。続いて実験室で実験サンプルを保存する大型冷凍庫の前を通り、最後はノード2のクルー就寝区画、つまり宇宙飛行士が体を固定して眠る場所へと漂っていく。アドノさんいわく、どうやらお昼寝したくなったらしい。
ESAが公式YouTubeチャンネルで公開した動画「Astronaut Pikachu gets a private tour of the ISS」はこちら。
動画出典:European Space Agency, ESA/YouTube
このピカチュウのぬいぐるみは専用のESAユニフォームを着ており、しっぽにまで特製のカバーが付いている。ESAによると、アドノさんのミッションとともに打ち上げられ、2026年4月11日から6月17日までの67日間軌道上に滞在し、地球を約1,040周した。ESAの画像ライブラリでは、ピカチュウが「キューポラ」(Cupola)に浮かぶ写真も公開されている。キューポラは欧州製の観測モジュールで、宇宙飛行士が地球を眺めるお気に入りの場所だ。SoraNews24によると、宇宙飛行士はよくぬいぐるみを「無重力インジケーター」として宇宙に持っていく。ぬいぐるみが浮かび上がれば無重力状態に入ったという合図で、ピカチュウはこの役を務めた初めてのポケモンとみられる。動画の最後でアドノさんは、ピカチュウが自分より先に地球に帰ることにも触れている。
欧州巡回展とポケモンGOのイベントも同時開催
これはESAとポケモン・カンパニー・インターナショナル(The Pokémon Company International)のコラボレーションの一環で、10月4日〜10日の「世界宇宙週間」に合わせて実施された。両者が共同で手がけるポケモンの宇宙テーマ展は、すでにパリ、ローマ、オランダ・ノールトウェイクなどESAの拠点で公開されており、今後はフランス・トゥールーズのシテ・ド・レスパス、英ロンドンの科学博物館、イタリアのルッカ・コミックス&ゲームズなど欧州各地を2027年4月まで巡回する。
スマホゲーム『Pokémon GO』でも連動イベントが行われ、2026年10月4日から2027年4月30日まで、欧州の参加科学館・宇宙博物館を訪れると「宇宙飛行士ピカチュウ」に出会えるチャンスがある。ESAのヨーゼフ・アッシュバッハー(Josef Aschbacher)長官は、ポケモンとの協力を通じて宇宙探査を従来の枠の外に連れ出し、あらゆる世代の宇宙への好奇心をかき立てたいと話している。
出典:ESA(2026/9/19)、ESA画像ライブラリ:Pikachu in the Cupola、SoraNews24(2026/10/8)
