ニューヨーク・マンハッタンのグリニッジ・ビレッジにある聖ヨセフ教会(St. Joseph’s Church)に先日、思いがけない「訪問者」がやってきた。教会が公開した防犯カメラ映像には、9月25日夜のキャンドル礼拝の最中、1匹のアライグマが堂々と教会前の階段をよじ登り、正面玄関から中へ入っていく様子が映っていた。映像が公開されると、米メディア各社がこの「信心深いアライグマ」を報じた。

画像出典:Rhododendrites/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
正面玄関から堂々入場、神父に「お引き取り」願われる
UPIによると、聖ヨセフ教会はこの動画をInstagramで公開した。当夜、教会では年に4回しか行われないキャンドル礼拝「NightFire」が開かれていた。教会の公式サイトによれば礼拝は午後8時から。映像では、教会の入り口にたくさんのろうそくが並べられているのも確認できる。
動画の中でアライグマは、まず6番街を歩く人の横をすり抜け、階段を上って扉から教会に入り込み、玄関ホールで神父に見つかる。神父が外へ出るよう促すと、アライグマは入り口のろうそくの間を抜けて階段を駆け下り、6番街を走り去っていった。動画の中では通行人が「街中でこんなの見たことない!」と驚きの声を上げている。ニューヨークのABC7は、このアライグマはきっと「獲物」(prey)を探しに出てきたのに、「祈り」(pray)の場所を見つけてしまったのだろう、とダジャレで伝えた。
米CBSニュースも、アライグマが教会に忍び込んで走り去るまでの防犯カメラ映像を放送している。
動画出典:CBS Chicago/YouTube
ちょうど聖フランシスコの祝日を目前に
玄関ホールでアライグマに遭遇したジョナ・テラー神父はニューヨーク・ポスト紙に対し、アライグマがやって来たのはちょうどアッシジの聖フランシスコの記念日の1週間前で、その日には教会で「動物の祝福式」が行われる予定だったと語った。「聖フランシスコの魂がアライグマのあとについて一緒に入ってきたのかはわからないが、聖フランシスコのこと、そして神のことを思い出させてくれる素晴らしいきっかけだった」という。
実はニューヨークでアライグマは珍しくない。ニューヨーク市公園局はアライグマを「生粋のニューヨーカー」と表現している。黒がよく似合い、主に夜行性で、どこに行けばおいしいものが見つかるかを知っている、と。目の周りの「マスク」のような黒い毛は、強い光によるまぶしさを抑え、夜間の視界を助けている。ニューヨークの5つの区すべてにアライグマがいて、夜に最も活発になるが、健康なアライグマが昼間に姿を見せることもある。公園局は、アライグマは狂犬病などの病気を持っている可能性があるため絶対に餌を与えないよう注意を呼びかけている。近づいてきたら、大きな音を立てたり、両手を高く上げたり、足を踏み鳴らしたりして追い払うといいという。
出典:UPI、ABC7 New York、PIX11、St. Joseph of Greenwich、NYC Parks
