上空から見下ろすと、根と幹と枝があり、紫のブドウの房と緑の葉までついた1本のブドウの木。なんとこれは500人近い人間で描かれたものだった! 東欧の国モルドバは10月3日、首都キシナウ(Chișinău)の大国民議会広場で第25回「国民ワインの日」を開催。493人が力を合わせて巨大なブドウの木の図柄を描き、その場でギネス世界記録に認定され、「世界最大の人間ブドウの木」となった。

画像出典:Moldpres(モルドバ国営通信)
服の色で役割分担、15分間静止して認定待ち
モルドバ国営通信Moldpresによると、この「人間ブドウの木」は全長約39メートル。根、幹、枝、ブドウの房6つ、葉6枚、そして数本の巻きひげで構成されている。参加者はそれぞれ事前に位置を割り当てられ、服の色で各部位を区別し、空からでもひと目でわかる図柄に仕上げた。全員が指定の位置に約15分間立ち続け、ギネス世界記録の公式認定員プラヴィン・パテル氏が規定を満たしているかを確認した。
二重カウントを防ぐため、主催者はギネス世界記録の公式アプリを使い、一人ひとりに個別登録とQRコードのスキャンをさせた。パテル氏によると、この記録は最低250人で成立し、当日の正式カウントは493人。人数だけでなく、図柄の形や位置、上から識別できるかどうかについても厳しい規定があるという。地元メディアLogos Pressによると、現場では46人のスタッフが区域ごとに誘導し、参加者には複数の大学や専門学校、医科系の学校、ブドウ栽培・ワイン醸造センター・オブ・エクセレンスの代表、さらに国立ブドウ・ワイン局のチームや職員らが含まれた。この瞬間のため、9月28日には事前にリハーサルも行われ、約740人が集まって立ち位置を練習した。
モルドバの公共放送Teleradio Moldovaも現地から記録達成を報じており、500人近くがブドウの木を描く様子を見ることができる。
動画出典:Teleradio Moldova/YouTube
ワインこそモルドバのアイデンティティ
この挑戦はモルドバ農業・食品産業省が9月に発表したもので、「国民ワインの日」25周年の目玉企画として、今年のスローガン「私たちをひとつにするワイン」に呼応している。国民ワインの日は2002年から開かれており、今年は10月3〜4日に同じ広場で行われた。114のワイナリーが参加し、うち49は小規模生産者。試飲やワインスクールの講座、コンサートも催された。
IPN通信によると、モルドバのヴァシレ・トファン(Vasile Tofan)首相は開幕式で、どの国も、とりわけ小さな国は国民が誇りを持ち団結できる理由を探していると述べ、「私たちにとって答えは簡単だ。私たちの国のアイデンティティは、ブドウの木とワインと固く結びついている」と語った。農業相も、モルドバのブドウ畑の密度は世界一だと紹介した。
出典:Moldpres(2026/10/3)、Logos Press(2026/10/3)、IPN(2026/10/3)
