ドイツ・ミュンヘンのオクトーバーフェスト(Oktoberfest、地元での愛称は「ヴィーズン」Wiesn)が10月4日に閉幕し、見事な成績を残した。ミュンヘン市が発表した速報値によると、今年は16日間の会期で約740万人が来場。昨年の約650万人を100万人近く上回り、史上最多の来場者数を記録した。

画像出典:muenchen.de(Michael Hofmann)
今年は第191回で、9月19日から10月4日までミュンヘンのテレージエンヴィーゼ(Theresienwiese)で開催された。ドイツ公共放送ZDFは「世界最大の民俗祭」と表現している。会場内の「オイドゥン・ヴィーズン」(Oidn Wiesn、昔ながらのオクトーバーフェスト)エリアにも44万7,000人が訪れた。昨年は36万人だった。
平日の人出が急増、ビールの消費も増加
人が多ければ飲む量も増える。ミュンヘン醸造所協会のデータによると、今年の祭りのビールの販売量は2.7%増の約670万杯(オクトーバーフェスト名物の1リットルジョッキ「マース」換算)で、昨年は650万杯だった。ノンアルコールビールの需要は10.7%増、白ビール(ヴァイスビア)は12.6%増、ソフトドリンクの販売量も1割伸びた。大テントの運営者によると料理の売り上げは2〜3%増え、定番のローストチキンも数年続いた減少から持ち直した。
市の分析では、記録更新のカギは平日の人出の急増だった。1週目の月〜木曜の来場者は18.5%増、2週目は28.9%増。市が進める啓発キャンペーン「How to Wiesn」でなるべく平日に来るよう呼びかけたことや、晩夏の好天が功を奏した。新たな安全対策と人の流れの誘導により、来場者が過去最多でも過度な混雑は起きなかったという。海外からの来場者は米国、イタリア、オーストリアが多かった。
遺失物には入れ歯、アコーディオン、発売直後のiPhone
毎年注目を集めるのが遺失物センターだ。市の推計では、10月5日までに約4,000点の落とし物が登録され、昨年より約500点少なかった。多かったのは衣類(1,050点)、財布(700点)、身分証(450点)、携帯電話(400点)で、約850点はすでに持ち主のもとに戻った。
今年の「珍しい落とし物」リストも相変わらずにぎやかだ。マウスピース、500ユーロとクレジットカード5枚が入った財布、杖、チベットに関する分厚い写真集、さらに2週目には高さ1.8メートルの屋台の人形が届けられた。ほかにもアコーディオン、入れ歯ひと組、インスリン注射器、アルコール検知器、発売から数日しかたっていないiPhone 18まであった。
また、市が「ジョッキ泥棒」(Krug-Klau)として集計している項目では、今年スタッフが回収した大ジョッキは約10万5,000個で、昨年は11万2,000個だった。もっとも、今回のオクトーバーフェストはすべてが順調だったわけではなく、会期中には遊具の作業員が亡くなる痛ましい事故も起きた。人出の増加に伴い、警察や救急隊の出動件数も増えている。
